さて、NSRのボルテックスチューンのその後です。

先日、燃焼室を確認するついでに右側シリンダーのセンタープラグ化をしました。

燃焼室は予想していた通り弱濃い目だった様子で問題は無さそう。



MAXパワーが10500rpmと低めなのでデトネの発生多発回転域に届いていないようです。

スタッドボルトを変えて左バンク用ヘッドを付けてホースを延長してプラグコードの長いMC18用コイルに交換して完成(あとアンダーカウルをカットも)。


パワーアップも体感できたのですが・・・実は問題をずーと引きずっていたのです。
それは始動性。

組んだ当初(2015年6月)はちょっと悪い程度でチューンの影響でセッティングが出てないのかな?
と思っていたので調整していけば治ると軽く考えていたのです。

しかし一向に改善の兆しなし・・・いやな予感はしながらも始動してしまえば、絶好調・・・まぁいいかとそのままに。

パワーチェックを始めた15年末には結構キックしないと掛からない状態に。
しかしここでも”寒いからこんなものかな”とそのままに。

春になり気温が上がり始め、そろそろ改善しなければとパイロット系などいろいろ試すも悪化の一途・・・もうかなりキックしないと始動しない・・・原因はもう”アレ”しかない状況。
確実にクランクシールがダメになっている。

それでも始動さえすればアイドリングはメチャクチャ安定しているしトルクも出ているしパワーも問題ない・・・なにせアイドリングでアクセルを開けなくても発進できる(クラッチ操作には気を使うけど)のだから・・・シール抜けとはとても思えない。

実はこれが問題・・・ボルテックスチューンがすべて隠してしまう。
本当はアイドリングなど不調になる筈の状態を好調に変えてしまっている。
まさにドーピングです。
パワーチェックのグラフは全部クランクシールが抜けていたという事です。
思いのほかピークパワーが出ていないのとすべてのテストで10,500rpmがピークなのもなんか変な感じがしていたのですが、シール抜けが影響していたのかも・・・
それでもあの数値はそれはそれで興味深く、ちょっと信じられない数値ではあります。

では、完調な状態でのボルテックスチューンはどんな感じなのでしょうか?
(意外と変わらなかったりして)
取敢えず一時的に代替エンジンを至急作りやり直しです。

やはり時短の為に腰下をそのまま使ったのが失敗でした。
クランクは基本O/Hですね~